それはふとした事から分かったことだった。

母さんがなんの気まぐれかビーズを買ってきたんだ。当時、小学生だった僕は単にそれに興味を持った。

「こうやって、一つ一つ穴に糸を通して糸の端をこんな風に………ほらね、輪っか出来た。やってごらん。」

「うん、やってみる。」

僕は母さんに言われたとおりビーズを手に取り一つまた一つと糸を通していく。

最初はただの輪っかを創った。

ーーーへぇ、なんか面白いかも

僕はその後もビーズを続けていくうちにある事に気付いた。