旧校舎の屋上へ出れる扉が開くことを知ったのはたまたまだった。
なんとなく空に近い場所に行きたくて。
ダメ元で試したら簡単にその扉は開いた。
それから時々、僕はここへ来てはこうして空を見上げる。
晴れていてもどこか僕にはぼんやりと感じる青い空と白い雲を少しでももっと近くに感じたくて。
近くに行けば僕の知らない何かを知る事ができるんじゃないかって。
僕はーーー
「教えて世界。僕はこの世界でちゃんと生きていけてるだろうか!」
「教えてくれよ…。あいつもこの世界のどこかで生きているだろうか!」
もっと、話しておけば良かった。
もっと、ちゃんと聞いてれば良かった。
もっと、もっと、
知ってたならあの時、鈴原に
「何が何でも生きなくちゃ駄目だよ!」
って言えば良かった…
「くそっ!」
フェンスに思い切り拳を叩きつけた。
「いってぇ…」
なんとなく空に近い場所に行きたくて。
ダメ元で試したら簡単にその扉は開いた。
それから時々、僕はここへ来てはこうして空を見上げる。
晴れていてもどこか僕にはぼんやりと感じる青い空と白い雲を少しでももっと近くに感じたくて。
近くに行けば僕の知らない何かを知る事ができるんじゃないかって。
僕はーーー
「教えて世界。僕はこの世界でちゃんと生きていけてるだろうか!」
「教えてくれよ…。あいつもこの世界のどこかで生きているだろうか!」
もっと、話しておけば良かった。
もっと、ちゃんと聞いてれば良かった。
もっと、もっと、
知ってたならあの時、鈴原に
「何が何でも生きなくちゃ駄目だよ!」
って言えば良かった…
「くそっ!」
フェンスに思い切り拳を叩きつけた。
「いってぇ…」



