なんとか20分で準備を終わらせてあとは登校するだけ。
もちろん間に合うわけがない。
「やばい、どうしよう。」
「プルプルプル」
「はい。」
『サラ?』
「颯那?」
『そう。今日弓弦から連絡来たんだけど。サラが寝坊してるって』
「正解。大ピンチなんだけど」
『俺、玄関にいるけど』
「ほんと?ありがとう」
勢いよく開けると、鈍い音が聞こえた。
見てみると颯那のおでこが赤くなっている。
颯那がドアに手をつけた瞬間、サラが思いっきりドアを開けたため、おでこに当たったらしい。
「大丈夫?」
「お、う」
「ごめんね」
「いいか、行くぞ」
「うん」
「この車、颯那の?」
「うん。カッコイイだろ」
「まーまーね」



