その次の日
「24時間いつ、どこでもいいから。困った時は必ず俺に連絡して」
と、詩優に言われて康さんの車に乗せられた。
めずらしく詩優が早起きだなとは思ったけど…"狼犬"を見つけるので忙しそうだ…
学校に行く暇もないらしい…
総長は大変そうだ……
学校に着いて、竜二さんがお休みだと知った……倫也は「つまんないー!」と言って1組の教室に来ている。
「もうすぐ授業始まるよ?」
私がそう言うと、
「俺も今日だけ1組だから」
と、倫也がにっと笑う。
「早く帰れ」
京子がしっしっ、と倫也を追い払う。
「えー!ひでぇな京子は!!」
チャイムが鳴ると同時に倫也は教室から出て行った。
詩優と竜二がいなくて寂しいのかな…いつも3人でいたし…
それから授業を受けて、康さんの車に乗って帰った。
部屋に入ったら詩優はいなくて…外出中かな。
…晩ご飯は適当に冷蔵庫にあるものから作らないと
そう思って冷蔵庫を開けた時、
ピンポーン♪
と、玄関のチャイムが鳴った。
……詩優?
……でも詩優はカードキー持ってるし……でも、忘れた可能性も……
玄関モニターで見ると、帽子を深く被った男が1人…大きなダンボールを持っている。
『宅配便でーす』
と、声がする。
一瞬行こうか迷った……でも、宅配便の人にしては帽子を深く被りすぎている……顔が全然見えないし…
…これは普通ではないだろう