世界No.1の総長と一輪の花






"極力関わるな"



と詩優が言ったのだと思うとまた辛くなる。
だから京子も明日葉も学校に来ていないんだ……




2人は1週間くらい学校を休んでいる。




「…無視して悪かった」




申し訳なさそうな顔をして謝る竜二さん。




「…いえ」


「…妃芽は…あの馬鹿詩優のことが嫌いか?」





「………嫌い
って言えたら楽になれるんですかね……」


「…妃芽、全部終わるまで待っててやってくれないか」






「……待つって…何をですか……?」


「もう一度詩優が妃芽と話をするように頼んでみるから。詩優と話すまで」






「…竜二さん…私…フラれたんです。詩優に……好きな女できたって……だから、もう…いいんです…」





ぽろり、と涙がこぼれ落ちる。
「…あの馬鹿詩優」と言いながら青いハンカチを私に手渡してくれる竜二さん。