まぁ、結果はいつも通り焦げてしまった。





でも、最初よりは全然マシだろう。
1番最初に作った時なんてまっ黒焦げにしちまったし………。その時までホットケーキなんて作るの簡単だろ、とか思ってた。料理って大変なんだな……





花莉には感謝だ。


















「また焦げてんじゃん」


「何となく予想はしてたけどさ」




部屋へと戻ってきた奏太と壮がそう言いながらもホットケーキを頬張った。




「お前らも作ってみればどれだけ料理が難しいかわかるって」




俺はそそう言いながらもココアを飲んだ。




「っていうか何であんたは食わねぇの?」




俺を見て不思議に思ったのか、奏太が口を開く。




「俺は朝は食わないタイプの人間だから」




今まで生きてきた中で朝飯を食うことなんて本当に数回しかなかった。
花莉といる時もそう。花莉も俺と同じで朝は食わないタイプだったから。





「お前らは成長期なんだからたくさん食ってそのチビチビの身長伸ばせよ?」





奏太からは睨まれ、壮からは「チビじゃねぇ」と返ってきた。
この2人と一緒にいて気づいたこと。それは案外身長のことを気にしているということ。





チビってからかっても、それくらいの身長も可愛いと思うけどさ。