どんどん進んでいくと、両手首をデブ男に押さえつけられて襲われているあの子の姿が目に入った。
「そいつ、俺の女なんだよね。触らないでくれる?」
今すぐにでもデブ男を殴り飛ばしたい。
…そんな気持ちを抑えて出した声には自分でも驚くほどの怒りが込められていた。
「何をふざけたことを言ってるんだ!!」
あの子の拘束を解いて、デブ男が俺の方を見る。
ペタン……と座り込んだあの子は震えていて、目には涙が溜まっていた…
「別にふざけてねぇよ?」
「ふざけてるだろ!!花莉ちゃんは僕のだ!!!」
そう言い張る男を睨みつける。
「俺の女だから」
俺は1歩ずつデブ男に近づく。すると、横に移動してあの子から遠ざかっていく。
…逃がすわけねぇし
一気に距離を詰めて拳を握って、殴る
寸前で止める。



