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季節は夏。
あの子となんの接点もないまま、季節が過ぎた。
「妃芽乃 花莉ちゃんのブロマイド、販売中だって」
それを教えてくれたのは倫也。
「…ブロマイド?」
俺がそう聞くと、後ろの席の男を指さす竜二。後ろを振り向くと、男が机の上にあの子の写真をたくさん広げていた。1枚300円とかかれた小さな旗もたってるし…
……っていうか、これ…盗撮じゃね?
制服姿からジャージ姿まで。ローアングルの写真もあって、下着が見えそうなギリギリのものもある……
「これ、盗撮だろ。
写真全部買うからデータ今すぐ消せ」
低い声で脅して、俺の12000円と引き換えにデータを目の前で消させた。
あの子の写真が40枚、俺のところに。
もちろん下着が見えそうなものは破り捨てた。けど…にこにこ笑ってる写真はどうしても捨てられなくて、こっそりとっておいた。



