首元に赤いスカーフ、胸には『妃芽乃』とかかれた名札をつけてもらった。
「今日から花ちゃんのお世話係になってくれる早乙女 和子(さおとめ かずこ)さん。ベテランだから何でも聞いてね」
紹介されたのは60代くらいのショートヘアの女性。気のせいかなんだか怖そうな雰囲気をまとっている。
「ひ、妃芽乃 花莉です!よろしくお願いします!!」
ぺこりと頭を下げると、早乙女さんは
「あたしゃ優しい指導が出来なくてね。厳しめの指導しかできないよ」
と言った。
「はい!!お願いします!!!!!」
返事をかえすと早乙女さんは優しく微笑んだ。
怖い雰囲気をまとっているように見えたけど…
優しそうな人、かも…



