倉庫に行くと、なぜだかみんなが集まっていた。




「花莉」




手招きして私を呼ぶのは京子。京子のところに駆け寄ると、『詩優のサプライズパーティー大作戦』とかかれたA4サイズの紙があった。




…サプライズパーティー?




「もうすぐ詩優の誕生日なのよ。だからパーティーの作戦会議をするところなの」




…詩優の誕生日!?




「やっぱり知らなかったのね。まぁ、詩優は自分のこと人に言うタイプじゃないけどさ」




確かにそうだ。でも……




詩優の馬鹿……誕生日くらい教えてくれたっていいじゃん…



"彼女"なのに詩優のことを知らないとか悲しくなる。社長の息子だっていうのも最近知ったばかりだし…




「花莉はもちろん私と明日葉と一緒にケーキ作りね」




…ケーキ!!




「竜二、今年はパイ投げ誰がやるの?」




京子の言葉に、「もちろん俺と倫也」と答える竜二さん。



「一昨年も去年も全部避けられたから今年は絶対当てなくちゃなー」




楽しそうな倫也。




「あとは料理班と、飾り付け班と、時間まで詩優と遊ぶ班ね」




京子がそう言うと、「何だその時間まで詩優と遊ぶ班は」と突っ込む竜二さん。