あいつは驚いたような顔をしたけど、すぐに口角を上げる。 「さんきゅ」 俺らの頭をわしゃわしゃと撫でる。多分これはガキ扱い。 でも……悪くねぇ。 俺が雷龍に入ったのはあいつがしつこいから。 あいつが俺らを必要とするから。 本当にそれだけ。 それだけだったのに、 憂鬱だった毎日が、少しずつかわった 気がする。 奏太side end