世界No.1の総長と一輪の花







その次の日、俺と壮は学校の3年に呼び出されて殴り合いの喧嘩に。理由は昨日の男2人を俺らが片付けたから。




20人以上の男に囲まれて殴られる俺と壮。そんな時、




「や、やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」




どこからか現れたのは昨日の根暗野郎。一瞬、もしかしたら喧嘩が強いのかと思ったけど……





驚くほど弱くて結局俺たち3人はやられっぱなしだった。










根暗野郎は喧嘩は強くねぇけど……すげぇと思う。すぐに行動できて、思いのまま動いて…………










「……か、かかかか奏太くんと…そ、そそそそそ壮くんって呼んでもいい……です、か?」





保健室で手当をしていると、根暗野郎が口を開いた。




「何か『か』と『そ』いっぱいついてるけど、いいよ」




笑いながら言ったのは壮。俺も別にかまわねぇから「…仕方ねぇな」と言っておいた。





すると、嬉しそうな顔…?よく表情は見えないけど…たぶん嬉しそうな顔で「ありがとうございます」と根暗野郎が言った。






「ぼ、ぼ僕は佐伯 誠、です!こ、こここれでも雷龍のあ、新しいメンバー……ですけど…」





…雷龍……






……だから根暗野郎は……誠は、自分の族のために怒っていたのか…





… 普通そこまでするか?放っておけば危ない目にあうこともねぇのに………










俺はやっぱり誠がすげぇと思った。