帰りのリムジンの中、詩優はムスッとしていた。



私をパーティーに連れてきてくれた理由は、朱里さんと私、どっちとも付き合ってるように見せかけてストーカー男を怒らせる作戦…というか任務だったらしい。




小太り男の話によれば、詩優と別れて欲しくて朱里さんに近づいていたんだとか。





あの後私は「詩優は私の」だと言ったけど小太り男に諦めてもらうことができず……





詩優のストーカーができてしまった。















「モテモテだね、詩優」

「…野郎にモテても嬉しくねぇ」




「今度は私が詩優を守るね…!」

「…あぁ。まじで頼む」





そう言って詩優は私の肩に頭を乗せて甘えてきた。なんだか可愛い。











詩優の頭をよしよしと撫でながら、密かにライバルには負けないと誓ったんだ。