「…しないもんっ」




布団から私は顔だけ出して、急いで下着と制服をかき集める。




布団にくるまったまま、立ち上がろうとしたら……やっぱり立ち上がることができず……





腰が痛いし、どうやら私は腰が立たないようだ。





「…ごめん。手加減できなかった」




詩優は布団ごと私を抱き上げて、ベッドの上に寝かせてくれる。




……手加減?




「花莉。顔上げて」




布団から顔だけ出して、見上げると詩優と目が合って、唇にキスを落とされた。




「まだ寝てな」




大きな手で頭を撫でてくれて、その手が温かくて気持ちよくて……ゆっくり目を瞑った。