プールサイドに行くと、なんとそこにはたくさんの人がいて……その真ん中にいた人物に思わず目を疑った。
だってそこにいたのはジャージ姿の詩優と竜二さんだったから。
…2人もプール掃除?
「こんなに人いるんじゃ私たちいなくても良くない?」
京子がそう呟くように言った。実際私もそう思う。
…何十人もいるんだもん。
「帰ろうか」
京子の言葉にこくんと頷く私。
…ごめんね、詩優、竜二さん……何で2人がいるのかわからないけど…
来たところを戻ろうとした私たちに、
「妃芽乃、結城。どこに行くんだ?」
と、後ろから嫌な声が聞こえてきた。
振り向きたくない。振り向かなくてもその声が誰の声かわかるから…
「お前らは掃除だろ?」
今朝、私と京子にプール清掃をしろと言った人物、三谷先生だ。



