「これとこれ!!あとこれもください!!」
「私はこれ!!」
「これ1枚!!」
「順番に順番に!!」
更衣室の隅っこで、やけに盛り上がっている女の子たちの声が聞こえてきた。
何となく気になってちらりとのぞいてみると、そこには……写真がたくさんあった。
その写真は……詩優、竜二、倫也、明日葉、京子、私の写真だ。
「わっ!!!!妃芽乃さん!?」
1番近くにいたツインテールの女の子が私に気づいて、一斉に写真を片付け始める。
その時、詩優の寝顔の写真がちらりと見えた。
「…それ!!」
思わず声に出ていた。
「……ど、どどどどうしたの?」
ツインテールの女の子は手を止めて、ゆっくり顔を上げた。
「…寝顔……」
1枚の写真を指さすと、
「…あ、あぁ。これ?良かったらあげるよ」
ツインテールの女の子は私にそっと写真を差し出す。でも何故かのその手は震えていた。
「え!?いいの!?」
まさかくれるとは思っていなかったから嬉しい。私は笑顔で写真を受け取った。
すると、ツインテールの女の子は…というか何故か周りの女の子たち全員が頬を赤く染めてる。



