夕飯を食べ終えてから、「おいで」とソファの隣をぽんぽん叩いた。花莉は不思議そうな顔をしながらもちょこんと隣に座ってくれた。
「どうしたの?詩優」
「…今日ちょうど花莉と同じ背丈くらいのちびっ子中学生2人を雷龍に勧誘してた」
俺の言葉に少しムッとする花莉。「ちびっ子じゃないもん」と小さな声で呟いてたけど俺の耳にはばっちり届いてた。
「詩優が大きいだけでしょ。私は女子の平均くらい……だと思う」
「へぇ?いくつ?」
「152センチ」
「俺は174センチ」
22センチ差。
「……私は平均だもん…たぶん」
「明日葉も京子もお前より背高くね?だからお前がちびっ子なの」
少し頬を膨らませてぽかぽかと俺を叩くけど、全然痛くない。
花莉の手首をパシッと掴んで俺の方に体を引き寄せる。あっという間に俺の体の中におさまる花莉。背中に手を回して力強く抱きしめた。
「…待って!!許可してない!!」
「…今だけ…お願い…」
それ以上花莉は何も言うことなく、大人しく抱きしめられていた。本当に嫌なら抵抗くらい本気でして欲しい。俺から抱きしめといて言うのもあれだけど……
花莉は口だけで言って体は抵抗しないから余計触れたくなる。
俺以外の男には本気で抵抗して欲しいけど…



