…仲良かった。それはつまり過去形で…今は仲良くないということ。



いろんなことを聞きたい。なにがあったの?とか、どうして今は仲良くないの?とか。



でもそれは私が聞いていいことなのだろうか。




「でも海斗さんがいまでもいたら雷龍は潰れてたかもな。だから詩優さんの判断は正しい」




銀髪の哲哉さんが少し寂しそうな表情をしてそう言った。




…そこまで"海斗さん"という人物は危険なのだろうか………




ますます気になる……



「そうっすけど……海斗さんが敵になるって考えただけでも怖いっすよ」



貴詞さんの言葉にうんうんと頷いて同意する赤名くん。



「俺らには詩優さんがいるだろぅが。あの方より強い人なんて俺ァ知らねぇ」



哲哉さんが「だろ?」と2人に同意を求めると、



「確かにそうっすね」



「……総長…強い…」



ふたりとも大きく頷いて、安心した表情に変わった。




詩優のことをみんなの信頼しているんだ……やっぱり詩優はすごい人だと改めて思った。