「ベッド座って」


俺がそう言うと素直にベッドに座ってくれた。


「ゼリーとか弁当とかパンとか買ってきたけど…何食える?」


「…ゼリー食べたい」


そう答える花莉は昨日と同じようにあーんと口を開けた。


…食べさせろってことか


俺はまたゼリーの蓋を開けて花莉の口にゼリーを運んで食べさせた。やっぱりもぐもぐする姿は小動物にしか見えなくてすっげぇ可愛い…


ずっと世話したくなるレベルで…


「…今日はキスしてくれる……?」


口を開いたかと思ったら今度は上目遣いで俺を見つめる。


その姿に胸がドキン、と鳴って花莉に伸ばしかけた手をすぐに引っ込めた。



…まじでキスしそう。熱なのに……花莉は熱だから色んなことを話してしまうだけでそれが本心かなんてわからない。


でも期待してしまうんだ…


ぺたりと冷蔵庫から持ってきた替えの熱冷まシートを花莉のおでこに貼り付けると


「ひゃっ」


ぎゅーっと目を瞑った。冷蔵庫から出したばっかりだから冷たいんだろう。


「ほら、口開けて」


目を瞑りながら口を開ける花莉。ゼリーをどんどん食べさせていく。



全部食べさせたあとは薬を飲ませて強制的に布団の中に入れた。



「…………どうせ誰かに抱かれる体なら……詩優が私の処女奪ってよ……」



赤い顔で、潤んだ瞳で俺を見つめてくる。また胸がドキリ、と鳴って…目の前の女の子に触れたいという気持ちを必死に抑えた。


「………バカかお前。俺が守るから。自分の体くらい大切にしろ」



「…好きな人とならしていいもん」



…………俺の気も知らないでよく言うよ。まず、お前の好きは俺の好きと同じ?それすらもわかんねぇのに