「姫さん、ご紹介が遅れて申し訳ありやせん。俺ァ1番隊の白金 哲哉(しろがね てつや)です」


ぺこりと頭を下げたのは銀髪でつり目の人。私も慌てて頭を下げた。


っていうか……1番隊?


私が首を傾げると哲哉さんは微笑んで、


「雷龍には1番隊から3番隊まであるんです。1番隊っていうのは喧嘩する時に1番に敵地に乗り込んでいく部隊です。

ちなみに1番隊隊長は倫也さん、副隊長は明日葉さんなんですよ」


丁寧に教えてくれた。


「俺は2番隊隊長の長谷部 貴詞(はせべ たかし)っす!2番隊の副隊長は卒族して不在っすけど」


にっ、と笑顔で言ったのは緑髪人。


「卒族っていうのは族を卒業することっすよ。んで、あの最近女に振られてしょんぼりしてるリーゼントが3番隊の隊長っす!」


貴詞さんが指さしたのは私の目の前に座るリーゼントの人。


「余計なことまで言うな!貴詞!!」


「だって昨日まで泣いてたじゃんー」


「くたばれ!くそ貴詞!!」


「あーあ。そんなんだから美穂ちゃんに振られるんだよ」


「なんだと!?」


言い争う2人はとても仲が良さそうに見える。



「貴詞!!和樹(かずき)!!姫さんの前だ」



哲哉さんがそう言うと、「「すみません」」と頭を下げる2人。



「失礼しました。俺は3番隊の河野 和樹(こうの かずき)です。んで、こっちの眠そうなのが副隊長の赤名 秀一(あかな しゅういち)です」



リーゼントが特徴の和樹さんは隣で眠そうにうつらうつらとしているオレンジ髪の頭の人をくしゃっと撫でた。


……可愛い