「希衣はおそらく熱中症です。命に別状はありません。ただ・・・」

そこで希衣の親父さんの口が止まった。

俺は嫌な予感がよぎった。

「希衣は倒れたとき頭を強く打っている。いつ目を覚ますか・・・それがわかりません。」

俺は自分を責めた。

「俺のせいです。俺があの時希衣に勝っていたら。あの時希衣を支えれていたら。
あの時希衣の不調に気づけていたら・・・」

悔しかった。

希衣のあの笑顔が・・・

一瞬にしてなくなった。