「小菜~。神谷くんイケメンじゃん」

私の腰をつんつんと肘で突いてくるミユ。

そのお顔は始終にやけっぱなしだ。

ミユにそう言われてハッとする。
そっか。神谷くんイケメンなのか。

いつも美少年を見ているせいで私の中のイケメン度は知らぬ間に上がっていたようだ。



そしてそのいつも見ている美少年こと七瀬くんは、とても大きなため息をついていた。

「どうしたの?」と尋ねると


「できればライバルは増やしたくないんだよね」

と言っていた。




とてつもない勘違いをしていそうなので

「神谷くん、別に私のこと好きとかじゃないよ?」

と少し?いやだいぶ?
自意識過剰なことを言うと



「うん、じゃあ気をつけてね」

と言われた。なにを気をつければいいのさ。



そのあと「橘さんって結構人たらしなんだよ」
とぼそりと呟いた七瀬くんに天然たらしの君に言われたくねえ!!と憤慨した。






そのあとは目的のお店に行きひたすら食べ続けホテルに向かった。

ホテルでの夕食もそれはまあ大変美味しかった。

目の前に出たものを食い尽くし、お風呂に入ったあとベットの上で4人でお喋り。


ちなみに部屋割りは女子4人、男子4人で別れている。


テレビを見ながら雑談していると



「ねー知ってた?7時~8時までの間は部屋の行き来自由なんだよ」


ミユがお得意の妖しい笑みを浮かべながらそう言った。