その笑い声を聞いて、はっと我に帰る。



そうだよ、麻里ちゃんと話すことに夢中ですっかり忘れていたけど……ここには七瀬くんがいるじゃないか、、



ーーーーーちょっと待て、私今なんて言った??

勢い余って、七瀬くんが好きって言わなかった?


しかもすごく恥ずかしいこと言った気がするんだけど。


いや、気がするんじゃない、

言った。確実に言った。





「橘さんがこう言ってるし、心配することなんか何もないんじゃないかな?」



「……え、でも……」


「それに、俺今から橘さんと大事な話をしなくちゃいけないんだよね」



「だからごめんね、その相談は誰か他の人にしてもらってもいいかな?」



「…え」



「橘さん、行こうか」







そして唖然とする麻里ちゃんを取り残し
私は七瀬くんに連れ去られたのであった。







靴箱まで連れてこられ、まだ尚くつくつと笑っている七瀬くんが口を開いた。





「それにしても面白かったね」

「…なにが?」

「中野さん」

「え?」






「んー、橘さんちょっとアホな所あるからわからなかったのかもしれないけど、さっきの話ね、要は中野さんは橘さんが堀北のこと好きなのかもしれないって思ってたのに、堀北と付き合ったってことでしょ。しかも橘さん中野さんと堀北の橋渡しにもされてたよね」







アホな所って…
七瀬くん言う時は結構言うよね。
私ちょっぴり傷ついたよ。