恋愛王子の落とし方

朝、起きると先輩が隣にいた。

しかも、俺に抱きついている。

やべぇ。

本気でこの人は危ない。

本当に可愛くて、キュンとした。

先輩が動いた、と思ったら強く抱きしめてきた。

今度は何だよ!

「私から離れないで」

うわあ。

嘘だろ?

これは夢か?

「…………宮島くん?」

寝ぼけているのか、柔らかな笑顔を向けてきた。

もう、無理だ。

俺は先輩を強く抱きしめた。

「好きだよ」

寝ていて気づくはずもないのにそうささやいた。

この時間がずっと続けばいいのにって思ったその時だった。

先輩が目覚めたのだった。