「じゃあ、よろしく頼んだよ彩奈!」


と言い、美麗は他の女子と教室を出ていってしまった

私は美麗がいなくなったのを見届けて

ため息をついた

やっぱ言わなきゃ良かった

いくら浮かれてても美麗だけには言わない方が良かった




私は嫌々ながらC組の蓮斗君がいるクラスに向かった


すると、ちょうど蓮斗君が教室から出てきた


「あ、」

蓮斗君が私に気づき近づいてきた

蓮斗君を前にするとまともに顔が見れない…

「また会ったね〜、彩奈ちゃん」


蓮斗君はニコニコ笑いながら私に言う


「あ、あの…
私の友達の美麗っていう子が蓮斗君と仲良くなりたいらしくて…それで一緒に遊びたいらしいんですけど……いいですか?」

蓮斗君は腕を組み、悩む素振りを見せる

もう、美麗が誘えば良かったじゃない

なんで私が………さっきから周りの人がチラチラ私達を見てる


「じゃあ、彩奈ちゃんも一緒ならいいよ!」


「はい、じゃあ美麗に………
って私もですか??」

私は蓮斗君の言った言葉が一瞬理解出来なかった

なんでこんなブスな私が美人とイケメンと一緒になんて

「い、いや私はいいですよ…
2人で遊んで下さい」

私が頭を下げて背を向けると


「じゃあその子とも遊ばない〜」

後ろから蓮斗君の声が聞こえた




翌朝

私は重い体を起こして、制服に着替えた


「やだな…」

美麗になんて言えばいいんだろう

私の今の顔は生ける屍みたいな顔だ

私は高校までの道をゆっくり歩いていた

私が遊んだらどうせまたみんなから変な目で見られて悪口言われるだけだし

私は下駄箱から上履きを取り出し履いた

そして、2-Aの教室まで着いた

私は軽く深呼吸をして、扉を開いた

すると、

「彩奈、おっはよ!!」

と美麗が私に駆け寄ってきた

美麗が私の手を引っ張り、美麗の席まできた


「で、どうだったの?」


「そ、それがね……」

私が口ごもっていると

「早く言ってよ!!」

と美麗に睨まれた

「なんか、遊んでもいいんだけどね
なんか、私も一緒にいないとだめみたいなの…」

「は?なにそれ
彩奈も一緒に遊ぶってこと?」

「そ、そうみたいなの…」

私は彩奈が不機嫌になると思い、俯くと

「分かった!彩奈ありがとう〜
私、お手洗い行ってくるね」

と彩奈は行ってしまった

私は彩奈が不機嫌にならずホッとしていた