家に帰った私は毎月買っている雑誌をひらいた


そこにはスタイルも良く顔も整ったモデルが流行りの服を着てポーズをしていた

私は雑誌が好き、

私がこんな顔だったらどうなんだろとか色々妄想ができる私の楽しみ

あの男の子もこんな美人が好きなのかな?

やっぱ美麗みたいじゃないとダメなのかな?

そんな事を考えてるとだんだん鬱な気持ちになってきて私は雑誌を床に投げた


「彩奈〜ご飯よ?」

お母さんの声が聞こえてきて、私はリビングに向かった


夕食はお母さんと二人きり

「ねぇ、お母さん…」

「ん?なに?」

お母さんはパスタを口に運ぼうとしている

「私、整形したい」

突然、私が言った言葉にお母さんは一瞬驚いた顔をしたがすぐに

「彩奈、何言ってんのよ
まぁ今の年頃じゃしょうがないかもね」

と笑われた

「お母さんの若い頃はねぇ…」

と昔話が始まったので、私は早くパスタをすすり席を外した


「はぁやっぱダメだ…」

私は手鏡を出して、自分の顔を見た

「全部変えなきゃいけないよね…」

色々考えたが整形費用も安くない

高校生でバイトもしてない私じゃ無理。


翌朝

全身鏡の前に立って、私はティアラの香水をかけた

香水は私を美人にした気分にさせてくれるから好き

少し髪を下ろしてみた、よく考えたら今どきおさげなんてださい


ドキドキしながら私は高校の門をくぐった


みんなに変な目で見られないかな


私は下を向きながら歩いてると


「彩奈ちゃん?」

と後ろから私の肩に手を置く人物がいた

私はゆっくり振り返る

そこにいたのは私が会いたかった人


「え、あ昨日の…!
なんで私の名前を知ってるんですか?」


「え、あ、それはね」

一瞬口ごもり、顔が赤くなる彼に私は首をかしげた


「あーそうそう!誰かが君の名前を呼んでたのをたまたま聞いたんだよ!」


「そうですか…!」


私、彼の名前を聞くんでしょ?

勇気を出せ!自分!!


「あ、あの…」

「ん?」

彼が優しい笑顔で私の顔を覗き込む


「名前を教えてくださいっっ!!!」

私は今までにない声量で言った

彼は驚いていた……

「びっくりしたな〜、俺の名前は
清水蓮斗 シミズレント よろしく」

そう言い、蓮斗くんは私に手をだした

私はゆっくり彼の手を握った

「あ、チャイムもう鳴る!
またね」


「う、うん…!」


蓮斗君か……

私は授業中も蓮斗君の事ばかり考えていた

「彩奈〜なんか表情明るいね
なにかあったの??」

美麗が私の机に来るなり聞いてきた


「あ、美麗は清水蓮斗君って知ってる?」

私は嬉しくてつい喋ってしまった


「あ〜、知ってるよ
あのC組の子でしょ?
だってめっちゃイケメンだしね、学年で一番イケメンだよね」


「え、あそうなんだ」



蓮斗君って有名なんだな…



「なんで急に蓮斗君のこと聞いてきたの?
まさか……好きとか?」

「い、いや…違う…よ」

「じゃあなに?」

美麗が顔を近づけてきて、私に聞いた

隠すのもあれなので私は昨日から今日にかけての事を喋った

「ふ〜ん…
で、本当に彩奈は好きじゃないのね?」

「う、うん……」

私は俯きながら答える

「だったらさぁ」

私はゆっくり顔をあげる、私は見逃さなかった怪しい笑を浮かべる美麗を

「私さ、蓮斗君と仲良くなりたいから
彩奈、手伝って」

「え…でも私そんなに喋っ…」

私が言い終わる前に、

「手伝ってくれるよね?「」

私の肩を強く掴んで言った