「何が起きているの? どこかに行くなら私も一緒に行ってはいけないの?」

次々と質問をする私に、レオンは苦しそうに答える。

「ごめん、イリスを連れてはいけないんだ。でもあの時の誓いは絶対に守るから」

レオンは言葉が終わると私の腕から手を離す。

突き放されたような気がして茫然としていると、再びノックの音がした。誰かが扉の向こうに居るようだ。

レオンもその音を聞いたようで、辛そうに顔をしかめた。

「ごめんもう時間だから今は行く。必ず迎えに来るから信じて待っていてくれ」

レオンは足早に部屋から出て行ってしまう。

唖然としていた私は、はっと我に返り、慌てて彼を追おうとした。