無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



女の人は泣きじゃくる。
それを見て、ひたすら鬱陶しそうにしてる西野。



「こーんなこと言われて喜んでんだ?女の泣き顔は好きだけど、生憎、あんたは全くタイプじゃないんだよね」



これ喜んでるの!?
まさか……とは思いつつ、事情はだいたい掴めた。

女の人にも問題はあるみたいだけど、西野も西野で、もっとまともな別れ方ができないものか。

ていうか、泣き顔が好きって正気……!?



「そろそろ学校行かなきゃなんないの。そろそろ放してくれる?俺は、聞き分けのいい子が好きなんだよね」


最後だからか、ちょっと優しい口調になった。

女の人は、名残惜しそうにゆっくりと腕の力をゆるめる。



するとその直後、西野は振り切る勢いで足を払った。



「あんたみたいなクソ女、もう二度と関わりたくねぇ」


まさに捨て台詞。
すんごい低くてドスの聞いた声。
叫んだわけじゃないのに、ビリビリ響いた。



びっくりしてたら、隠れることを忘れてしまって、こっちを向いた西野と、視線がバチッと絡み合う。