無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



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「……な」

誰かの手がほっぺたに触れる。


「……利奈」

次の声で意識が引き戻された。



カッと目を見開いて、まばたきを2回。

焦点が合ったり、ぼやけたりをくり返したあと、視線がバッチリ絡み合う。


目の前に、イケメンどアップ……。


──────ええっと、そうだ。
私は、西野くんに膝まくらをしてあげてて……。




「私、寝てた……?」

「うん。気持ちよさそーだったから、起こすの躊躇った」



やってしまった。
よりにもよって西野くんにマヌケ面をさらしてしまうなんて!



「ヘンな顔見せてごめんね。……えーと、そろそろ教室戻ろっか。次はちゃんと授業出ないと」

「もう2限目始まってるけど」

「……え?」



スマホを開いてびっくり。
10時20分。
2限目真っ最中だ。



「西野くんどうしよ」

「どうもしない。途中で入るのイヤだし。てか、くん付けんなって言ったでしょ」