無気力オオカミくんは、私だけに夢中。




「外で飲むと美味しーよ」



ベランダのほうにスタスタ歩いていく西野。

リボンは一旦、途中にあるソファの上に置かれた。



ベランダのドアが開くと、ふわっと風が流れこんできて私たちの髪を揺らした。

逆光を浴びてる西野の元へそっと近づくと、やんわりと手を引かれる。



「足元の段差気をつけて。あと、そのサンダル使っていいから」



西野に続いてベランダに出た瞬間、予想を超えた高さと長めの良さに「わあ」と声が漏れた。


「絶景……」


街全体が見渡せる。

思わず身を乗り出して外の空気を吸い込んだ。



「落ちないでね。絶対助かんないから」

「だ、大丈夫」



下を見ると足元がひゅっとなって、背中がぞわぞわするけど、この感覚は嫌いじゃない。