くつ箱に着いたら、西野がちゃんと待っててくれてた。
涙は目の奥で止まってる、大丈夫、出てない。
「ごめん、お待たせしました」
ローファーを履いておずおず声をかけると、西野は無言で歩きだした。
隣を歩くのはおこがましいので、さっきと同じように少し後ろをついていく。
グラウンド、校門、横断歩道……。
道を渡りきったところで、西野は突然こっちを振り返った。
「俺歩くの速い?」
「えっ」
「後ろ歩かれると、ちゃんといるのか心配になるんだけど」
「……っ!」
なんてこった。
西野は気にしてくれてたんだ。
「いやっ、大丈夫! 私が隣を歩いたら迷惑かなと思ってね、わざと、離れて歩いてたんです」
「……逆にそっちのが迷惑。俺がストーカーされてるみたいじゃん。ちゃんと付いてくる気あんの」
ぴしゃりと言い放たれた。



