無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



男の人の部屋なんて、陸人以外に入ったことないよ。

考えただけで手汗がやばい。

緊張で、トイレに行きたいような気がする。



気がするだけだけど、西野の部屋でトイレ借りることになっちゃったら、なんか恥ずかしいし……。



「西野、ちょっとごめん。トイレに行ってくるので……くつ箱で待っててください……っ」



西野の背中にそう叫んで、近くにあった女子トイレに入った。


扉を開けて、あっと驚く。



「あっ」

「っ、雛子ちゃ……、絹川さん」



圧倒的美オーラに思わずのけぞってしまった。


西野とキスしてた相手。

顔もスタイルも全部、私は足元にも及ばない。



「こ、この前は邪魔してごめんなさい……」


睨まれるかと思ったのに、雛子ちゃんはニコって笑った。


「ううん、こっちこそヘンなとこ見せちゃってごごめんね? 鍵掛けてなかったあたしたちが悪いよね。いつもは、ちゃんと鍵確認してるんだけど……」