無気力オオカミくんは、私だけに夢中。




「うーっ…りぐどぉ……」

『は……?ちょ、マジ泣き!?なんだよどうした?』

「わたしもぉーだめだ……」

『だめってなにが』

「自分がアホすぎてしにたい……うぐっ」

『……』

「陸人のゆうとおりなのにちっとも上手くいかないぃ……」




西野遥日はやめとけって、その通りなのに、頭がぜんぜん言うこときかなくて、すぐ西野のこと考えてるし目があっただけでドキドキするし。


西野のいいところ、顔以外さっぱり思いつかないのに、なんで好きとか思っちゃうの?




「陸人ぉ……」

『お前、今どこいんの?』

「ううっ……駅の近く……」

『今からそっち行ってやろうか?』

「え……?でも陸人、部活……」



話は聞いてもらいたいけど、さすがに部活をサボらせるわけにはいかない。

陸人、次期エース候補だし。



『大丈夫。テキトーに理由つけて抜ける』



でも……それは申し訳なさすぎるかも。



「利奈、」



ううぅ、今なんか西野の声が聞こえたような。

幻聴って……私いくらなんでもやばいんじゃないの。

西野のことどんだけ考えてるの?