無気力オオカミくんは、私だけに夢中。



行くのかと思ったら、

ふいに足音が止まり。



背中からひやっと冷や汗が垂れた。



「……利奈?」



落ちてきた声は、やっぱり西野のもの。


「なんでここにいんの」


やっとのことで顔をあげる。



「西野こそ、なんでここにいるの」

「俺は無理やりメンバーにいれられただけ」

「あ、そう……」

「……あのさ、」



なにか言いかけた西野は、結局、続きを口にすることなく自分の席へ歩いていった。



え、なに。

ていうか聞いてないんですけど。

西野が来るなんて。

無理……!



「利奈ちゃん、遥日と知り合いなの?」



気づけば、蒼くんと肩が当たる距離に座っていた。



「ただのクラスメイト、です」

「そうなんだ。あいつモテるくせに彼女つくんないから、合コンに引っぱりだこなんだよね。“西野遥日”って名前だけで、女の子集められるから」



実に納得がいく。

西野、合コンで女の子集めに利用されてるんだ。

それで断らないんだ。

なんか、やだ……。