「そ、そういう軽いノリ好きじゃない……」
「そのわりに顔真っ赤だけど?」
「慣れてないからだよ……っ。前にも言ったじゃん、私、恋愛とかまともにしたことないんだってば」
「俺も前に言ったよ、慣れてないなら慣れろって。知らないなら教えてやる」
だめだ。
生きてきた世界が違いすぎる。
たしかに知らないことは知りたいし、慣れないことも慣れたいけど、西野とはたぶん恋愛観がまったく合わない。
「私は、恋は一方的に教えてもらうものじゃないと思ってるから……。知らないことは、初めからいっしょに知っていきたいし」
西野は私が知らないことを知りすぎてる。
仮に……
仮に!もし!
西野と付き合ったとしたら、その差は一生埋まらない気がする……から、いやだ。
西野は黙りこんで反応を見せない。
口元に笑みは残ってるけど、なんとなく、笑顔とはいえない表情。
「利奈、少女漫画読むのやめれば?」
「え……」
「夢見すぎなんじゃない。利奈、運命の相手とか本気で信じてそーだよね」



