言うこと聞いてってなに。
ワガママっ子?
いやそんなことよりも。
「う、……え? この体勢は、なんかやばいよ西野」
「やばいって?」
「どこぞの少女漫画みたいな構図だし……」
保健室で二人きり、ベッドの上。
先週買った雑誌の作品と目の前の状況がピッタリ重なってる。
からかわれているとはいえ、こんなことが現実で起ここるなんて。
あたふたしてる私を見て、西野はクスっと笑う。
「普段どんな漫画読んでんの」
「ふつうの少女漫画だけど……。よくあるくない?誰もいない保健室で……みたいな。あ、決していかがわしいものではないよっ?」
いけない。
焦ると早口になってしまう。
「いかがわしいものね。へえ、そうなんだ」
「っ、だから違うって!」
熱があるくせに、軽口をたたくのは怠らない西野が憎らしい。
「その漫画と同じことしてみる?」
「んえ?」
「漫画の中ではどんなことしてたの」
ただでさえ近いのに、さらに顔を寄せてきた西野。
ちりちりと音がしそうなくらいほっぺたが火照って、もはや痛みさえ感じる気がした。



