「でもあんた何も出来ないし2日とはいえ心配だったからね、お隣の片山さんに頼んどいたから」
「⋯⋯えぇ!?」
サラッと出た言葉に大きな声を出した私の声があまりにうるさかったのかお母さんは眉を寄せながら耳を塞いだ。
「丁度昨日家の先で会ってね、世間話してるうちにその話になって。そしたら夕御飯とか一緒にどう?って仰ってくれたのよ。だから夕飯は片山さんの家にご馳走になってね」
「きょーくんの家で!?」
「何よそのリアクション⋯。よく一緒に食べてたでしょう?」
っ、いや、そうだけど。ついこの前私の中学校卒業祝いもきょーくんのお家の人にも来てもらって一緒にご飯食べたけど!
でもいきなり言われたから少しビックリしちゃって⋯というか嬉しいのが7割なんだけどね。
だってきょーくんのお家行けるし、きょーくんと一緒にご飯食べられるし。
っていうかお母さんも昨日の時点で分かってたなら言ってくれてもいいのに⋯。
「泊まってもいいわよって言ってくれたんだけどそれは流石に悪いから御夕飯だけお願いしておいたわ。後でちゃんとお礼しなくちゃね」
「そうだね」
「くれぐれも失礼のないようにね!」
「はーい」
「じゃ、私はそろそろ出るわね。夜戸締りしっかりしなさいよ」
「うん、いってらっしゃい」
こうして嬉しいプレゼント?をくれたお母さんは家を出ていった。