「最初はあんま信じてなかったけどさ、実際一緒にいる所見て実感したっていうか⋯」

「⋯⋯、」

「片山先輩の彼女って今まで先輩ばっかだったし、正直真帆がしつこいだけなんじゃねぇかって思ってたけど、意外とお似合いだったね。2人」





ちょこちょこ真帆ちゃんに失礼な事を言いながらも最後にはお似合いだと笑う山野くん。


確かに2人は美男美女でお似合いだ。


真帆ちゃんはもちろん、きょーくんも真帆ちゃんの事を好きだろうし、毎日お昼は一緒に食べてるし⋯。仲も良いんだろう。





「そうだね」

「真白も思う?」


山野くんはどうして私の心を抉るような事ばかり言うんだろう。なんて、私の気持ちに気づいてないんだからそんな事狙ってやってるわけではないんだろうけど、イライラしてしまう。泣きたくなる。



「っ思うよ、お似合いだなぁって⋯!」



涙が零れないように必死に笑った私を見て頷いた山野くんはこれ以降この話を止めて昨日のテレビの話だとかをしてきた。







山野くんはよく分からない人だ。