────────────はずなのに。 「うっ、⋯⋯ぇぇっ」 「大丈夫か?梅」 「ん⋯だぃ、じょぶ⋯っヴっ、」 「大丈夫じゃないだろ。⋯ちょっと待ってて水買って来るから」 「ぁ⋯きょー、くん⋯」 遊園地の端のベンチに寝かされた私は遠くなっていくきょーくんの背中に中途半端に手を伸ばして止めた。 どんどん遠ざかっていくきょーくん。 あぁ、ヤバい。涙が込上がってきた。