どうしよう。声かけづらい⋯。
きょーくんと楽しそうに話す上級生と自分との差にドアの前でモタモタとしていると⋯⋯、
「片山先輩!」
怖気付いていた私とは違い、真帆ちゃんが大きな声できょーくんの名前を読んだ。
教室内が一気に注目する中もちろんきょーくんも私たちの存在に気づく。
隣の真帆ちゃんを見れば大勢の注目を浴びても萎縮することなく、ニコニコしながら手をヒラヒラと振っている。
その姿に純粋に、すごいなぁと関心した。
だけど真帆ちゃんくらい可愛い子なら綺麗な上級生に物怖じすることなく、注目なんてものともせず、立っていられる事に納得だ。
だって真帆ちゃんは本当に可愛いから。