お昼休み、食堂で千紗とお昼を食べていると運良くきょーくんを見つけた。
「千紗、少しきょーくんの所行ってきていい?勉強の事頼んで来る」
「うん、いいよ」
千紗にそう言ってから私はきょーくんがいるテーブルへと向かった。
「きょーくん」
「あれ、梅。どうした?」
「あっ、この子噂の恭也の幼なじみちゃんじゃん」
「え?」
きょーくんはお友達とお昼を食べていたみたいで赤茶色をした少しチャラそうな男の子が私を指さした。
「俺恭也の友達の健(タケル)」
ニコりと笑う彼はやんちゃそうだけど、雰囲気は優しかった。
「えっと、真白小梅です」
「小梅ちゃんね。よろしくー」
「あ、よろしくお願いしま、」
「で?梅は何か用あったの?」
健先輩が差し出した手に私も手を差し出そうとすると私の手を途中で遮ってさりげなくきょーくんが止めた。
きょーくんの声はいつもより少しだけ低くてビックリした。