「……なんで、」



絞り出した声は震えていた。

彼がとびっきり、甘く笑って。




「汐田が笑顔になる魔法、かけに来た」




そんなずるいこと、言うから。



きみはやっぱり、魔法使いなのかもしれない。





甘い、甘い、お菓子のなかには

溢れるほどのやさしさが入ってた。



-END-