独占欲強めの部長に溺愛されてます


瑠璃の口から信じられない言葉が飛び出す。


「間宮さんには難しいと思う」
「どうしてそう決めつけるんですかぁ」


――決めつけ。たしかに端からそう思ってはいる。やらせる前から〝無理なんだろうな〝という諦めの境地とでもいおうか。
でもそれも、これまでの瑠璃の仕事ぶりを見ていれば仕方がない。


「だって、メモもとってないし、やり方も覚えてないでしょう?」
「星さんが作ってくれたマニュアルもありますし、わからなければ松村さんに聞きます」


松村は一瞬〝えっ、俺に?〟という顔をしたが、すぐに思い直して「そうですよ。俺もフォローしてなんとかしますから」と瑠璃に賛同する。

こんな展開がこれまでにあっただろうか。いや、ない。瑠璃が自ら〝やります〟と言うのは皆無だ。

いったいどうして?と信じられない申し出だったが、頭痛が邪魔して深く考えられない。

結局、野々花はふたりの押しに負け、早退を決意した。

上司の加賀美はクライアントのところへ外出中のためデスクにメモを残し、ざっと説明だけして、瑠璃に仕事を託す。