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「おはよう……ござい、ます」
小走りでここまでやってきたため、息が切れ切れ。野々花は肩を軽く上下させながら、自分の席についた。
(私は朝からなにをやっているの)
今になってみれば、加賀美のもとから走り去る必要もなかったのにと思わなくもない。朝からランニングもどきをしたせいか、頭痛がさっきよりもひどくなった気がする。
こめかみを押さえながらパソコンの電源ボタンを押したタイミングで、瑠璃が出勤してきた。
「おはようございまぁす」
金曜日になにごともなかったかのような無反省な声のトーンに、ついモヤッとする。
「間宮さん、もう具合はいいの?」
嫌味のつもりで聞いたが、本人にはそれは伝わらない。
「はい。ご心配をおかけしましたぁ」



