「そんなの1人でやればよくない?私授業受けなきゃ親にバレたらめんどくさいことになるんだけど…」

言いかけた私を、背の高い漣瀬君の体が覆った。フェンスに手を掛けている漣瀬君。私は今漣瀬君に、『壁ドン』ならぬ『フェンスドン』(?)をされた状態だ。

「マオって真面目ちゃんなんだね〜。…ますますこっちに引き込みたくなるなぁ…」

私の顎を長い指で…所謂『顎クイ』して、漣瀬君が私をからかう。
私は堪らなくなって漣瀬君からすっと離れた。