リビングで、洗濯物をたたむ母さんの手伝いしている妹の羽咲(うさ)がそんなことを訊いた。

俺はダイニングテーブルでパソコンをいじり中。

やらしいモン見てるわけじゃねえよ? 父さんの会社のバイト中。

「んー、自覚したのは高校生になってからだけど、たぶん中学生の頃から好きだったと思うよ?」

母さんは少し照れた様子で答える。

羽咲が俺の方を見て来た。

「お兄ちゃん。お母さんってなんでこんなに可愛いの?」

「父さんの嫁だからじゃね?」

「ちょ、ちょっと! 何てこと言ってるの!」