叔父と叔母が同い年ってだけでもややこしいからかな。
奏子さんたちは、俺たち四人に、隠し事はほとんどしない。
それが普通だったから、俺たちも、父さんや母さんのような環境が特異ではないと感じて育って来た。
友達に話してドン引かれた過去があるから今では口にはしないけど。
ま、そんなことより。
松永学……ねえ。
「もしもし、那也?」
先に一人で部屋に引き上げて、言った通り那也に電話をかけた。
『はい! 那也ですっ』
しゃちほこばった返事に、思わす笑いがもれてしまう。
電話越しに何を緊張しているんだか。
「今、大丈夫?」



