学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】

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「へー。那也ちゃんと連絡先交換したんだ」

「うん」

帰ってすぐ、と言うかまっすぐ、景となゆはうちに来た。

母さんと羽咲がケーキ作っているとかで、羽咲に俺の部屋へ追いやられて三人でダラダラしている。

誕生日、というワードにビクビクしているヤツがいるけど。

……こいつ、こんなんで自分らの誕生日までなゆに隠していられんのかな。

「あの由羽がねえ。お兄ちゃんにそっくりで恋愛事に疎すぎる由羽がねえ」

「? なんで父さんが出てくる?」

そのタイミングで、ドアがノックされた。

「なゆお姉ちゃーん。いいー?」

羽咲だ。

なゆが「なにー?」と答えると、ドアが開かれた。

羽咲が顔をのぞかせる。