学園の王子に気に入られたようですが、この関係って王子と侍女ですよね?-六花の恋ー【完】


「って、由羽くんのことろくに知りもしないのに、傲慢は私か……」

「いや……ごめん?」

決定的なところはわからないけど、俺はどうやら那也の琴線に触れてしまったようだ。

「ごめん……俺、正直人付き合い苦手で……。景となゆが同い年で居すぎたせいもあるかもしれないけど、交友関係を広げるの、苦手なんだ……。今まで、二人がいれば十分だったから……」

ついでに羽咲もいるし。

四人でつるんでいるのが一番楽しくて、ラクだったから。

でも……そろそろそれじゃダメなのかもしれない。

なんとなくだけど、そんな感じがした。

俺、那也とはもっと仲良くなりたいし。

「由羽くん……ごめん! 今の、ただの言いがかりって言うか八つ当たりって言うか――、ごめん!」