私が言うと、菜雪ちゃんと雪村くんがすっごい肯いた。 「似てる。面差しからダウナーなところまで」 「兄さんのが色々優秀だけどなあ?」 「景。喧嘩売らない」 雪村くんの意地悪い笑みを一蹴した由羽くんは、疲れたように息を吐いた。 「父さんと比べられることが多くてな。父さんもうちの出身だし、三年間ずっと主席だったし」 へえ……え、三年間ずっと? 「す、すごい人なのでは……?」 「実の親をこう言うのもなんだけど、すごい人だよ、実際。すごすぎて、むしろアホ」